実家の相続の誤りやすい事例14.被相続人が亡くなる前3年以内の贈与財産

国税庁ホームページに「相続税申告書作成時の誤りやすい事例集」が公表されています。

http://www.nta.go.jp/souzoku-tokushu/souzoku-ayamarijireishu28.htm

 

本日は、誤りやすい事例の最終回

 

その14.被相続人が亡くなる前3年以内の贈与財産です。

 

(納税者)父が亡くなる前年に贈与を受けた現金200万円を相続税の申告対象としましたが、前々年に贈与を受けた現金100万円は、贈与税の基礎控除額(110万円)以下なので、相続税の申告には入れませんでした。

 

(税務署)贈与税の基礎控除額以下の贈与であっても、被相続人(父)が亡くなる前3年以内に財産の贈与を受けている場合には、相続税の申告対象になります。

 

まず、相続税と贈与税の関係なのですが、贈与税が相続税を補完、補う関係になっています。

 

これは、もし贈与税がなかったら、みなさん、生前に財産を贈与して、遺産を少なく、相続税がかからなくします。だから、贈与税があります。

 

で、贈与税はすごく高いです。

 

すごく高い贈与税なんですが、一年で、110万円までは、税金がかかりません。

 

ですから、生前に、贈与税がかからない範囲、110万円までをせっせと毎年贈与したりします。

 

でも、亡くなる前3年以内の贈与は、相続税の計算に含めます。贈与税がかからない範囲の贈与も、かかる贈与も相続開始前3年以内の贈与は、相続税の計算に含めます。

 

これを生前贈与加算といいます。

 

じゃあ、贈与税を払っていたらどうなるのか。このままだと相続税と贈与税の2重払いになります。

 

はい、この場合の払った贈与税は、相続税から差し引くことができます。

 

この生前贈与加算の対象者は、相続などにより財産を取得した人のみです。

 

ですから、配偶者、子が相続人である場合のお孫さんが、その相続で財産を取得していなければ、3年以内贈与があったとしても、生前贈与加算はしなくてもいいのです。

 

あれ、お孫さんへの生前贈与は、相続税対策になりますね。

 

実家の相続なら

生駒市の税理士 西川義弘税理士事務所

 

 

 

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