あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
本日は、実家の相続がもめているとき、です。
もめている、すなわち、申告期限までに遺産分割協議が終わっていない、終わらない場合です。
遺産未分割の状態です。だれがどの財産を取得するのか、相続開始から10ケ月たっても決まりません。いつ決まるかもわかりません。
それでも、相続税の申告期限はやってきました。
さて、どうするか。まず、税務署は、相続税の申告を待ってはくれません。
相続税の申告はどうするのか。
はい、相続人みなが、遺産を法定相続分で取得したものと仮定して、税額を計算します。
ここで困ったことがおきます。
小規模宅地等の評価減(実家の評価額の8割引き)と、配偶者の税額軽減(配偶者の相続税額の大幅割引)といった、相続税を安くする優遇規定が、未分割状態では、使えないのです。
ですから、いったん相続税を多めに納付しなければなりません。
しかし、鬼の目にも涙です。救済のチャンスは、与えてくれています。
申告書と一緒に、申告期限後3年以内の分割見込書という書類を提出します。文字通り、3年以内に遺産分割をさせる見込みですという書類です。
これを提出している場合には、3年以内に遺産分割が確定したときに、優遇規定を使って、もういちど相続税の申告書を提出し、多めに払っていた税金を取り戻すことができます。
そしてさらに、申告期限から3年たっても遺産分割ができない場合は・・・これはもう税務署も浪花節の世界でしょうか。
遺産が未分割であることについてやむを得ない事由がある旨の承認申請書という書類を提出すると、もうちょっと待ってくれます。
ただしこの場合は、やむを得ない事由がないとだめです。
よっぽどの事情です。こじれにこじれて裁判所のお世話になってる場合で、結論が出てない場合なんかです。結論がでるまで待ってくれます。結論がでれば、もう一度相続税申告、税金取戻しです。
ここまでで、相続開始から4~5年でしょうか・・・
もめてしまうと大変です。
実家の相続なら
生駒市の税理士 西川義弘税理士事務所